《MUMEI》
病気な私と静かな君(前編)
「わ。もう春かぁ•••」
早いなぁ。と、ため息をつきながら私は自分のベッドにもぐりこんだ。
ベッドに横たわっていると大きな桜の木が見えて「ココも悪くない」と、思えるから好きだ。
私は、小春。斉藤小春です。
そして私は、約3年前からここの病院に入院しています。
私、今年から高校生なのに•••。はぁ。
それから一週間後。私は退屈のあまり、少し、脱走を心みるのでした。

「えーと。ここ•••だよね?」
そして今。私は入学する高校の前に立っています!(ちなみに今着ている制服は、一度
、家に帰ったら部屋にありました(笑))
ドキドキしながらも校舎の中に入ってみると意外と同化して、特に疑われることはなかった。
さて、問題はHRです。別に親が私がいつでも退院して高校に行けるように。と、入学手続きをしてくれたので私は、とりあえずこの学校に在学していることになっています。が、先生には私がまだ入院していることぐらい知っているはず•••。
「じゃあ、教室を覗いたら戻ろうかな。」なんて、考えついたので私は、私が通うはずだった教室。1-Cに向かった。
教室の後ろのドアから教室を覗いてみてると凄く賑やかで楽しそうだった。
「いいな•••」
いつか、私もまたみんなと楽しくお喋りとかしたいな。なーんて、ね。
さ、戻ろう。そう、思って教室を離れた瞬間。
ドンッ
「ったぁ」
私が頭をおさえていると、
「大丈夫•••?」
「?」
誰だろう。上を見るとそこには、無表情で私に手を差し伸べてる、男の子がいた。
「ぁ、ありがと。あの、ごめんなさい•••」
「ん•••。俺からも、ごめん」
この人、優しい。何となく分かった。
•••ってか、戻らないと!!
「えと。あの•••ごめんっ」
私は、走って彼の横をすり抜けた。
「え•••君、HRは•••」
無我夢中で走った。でも、走っているうちに私が病人だったことを思い出して走るのを止めた。病気、悪化しちゃいけないしね。その後、私はもう一度、家に戻りバレないように病院に戻った。

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