《MUMEI》

ガイアはゼウスの長い
肉棒を、驚くほど奥深くまで飲み込んでいく。
恐らく先端は喉にまで達しているのであるまいか?
ああ・・・・、
侍女は羞恥のあまり、ともすれば伏せそうになる眼を、ゼウスの叱咤を恐れるあまり、必死にもたげ、息子に奉仕する母親の美しくも背徳的な白い肉体を、頬を赤らめながら見つめる。
美母が喉奥まで受け入れた肉棒を、今度は頬が
くぼむ程に吸いあげながら、侍女の目前で吐き出す。
リップを塗ったように艶光る唇と、凶暴に反り返った肉棒の間を、きらきら光る唾液の糸が繋いだ。
すると美母は、今にも
破裂しそうに張り詰めた亀頭を、長く舌を伸ばしぐるりぐるりと舐め回す。
「おお・・・・母上・・・・あなたは悪魔だ・・・・いや神だ・・・・!どちらだろうと構わぬ!父殺しの大罪人ゼウスは、母上と共に地獄へ落ちますぞー!!」
ゼウスが美母の豊満な胸に指を食い込ませながら、眼を閉じ顎を上向けて、譫言(うわごと)のように呻いた。
侍女は知った。
征服されているのは、ひざまずいて奉仕している母なのでは無い。
その息子なのだ、と言う事を・・・・。
ガイアがゼウスの肉棒を、唾液をたっぷり載せた舌で、根本から先端へと舐め上げながら、半眼に閉じていた瞼(まぶた)をもたげて、じろりと
侍女のほうを見た。
その真紅の瞳の奥に笑みがあった。
それにしても、何て瞳の色をしているのだろう?
侍女は思う。
まるで炎が内部で燃えているように、絶えずゆらゆらと明暗を変えて光っているように見える。
次の瞬間ガイアの眼が
カーッと大きく見開き、
真紅の瞳が、一際輝きを
増したように見えた。
「ヒィッ!」
侍女はヘビに睨まれたカエルのように、瞳の中で燃える地獄の炎から眼を逸らす事が出来なくなる。
「あ・・・・あ・・・・」侍女は喘いだ。
周囲の景色が不意に、
別世界へと変異した。

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