《MUMEI》
■回想ストーリー■
――はあ…。しゃ〜ない…行ってくるか…。


俺は貴重な昼飯時を利用して可愛い可愛い子猫ちゃんの為に出かけなくてはならなくて。


ケツポケットに煙草を突っ込み財布の中を確認して。
よしカード入ってる。


さっきショップに電話したら裕斗が言ってたやつあったから今から確実に取りに行くだけ。

あ〜もう!可愛い顔して喜ぶんだろ〜なあ!いっぱい甘えてくれちゃって俺がこれぐれ〜簡単に買っちゃうもんだからますます惚れなおすんだろうなあ?



「フフッ…、ククッ」

あ〜可愛い裕斗君ッ!
早く逢いたいッ!


思わず裕斗裕斗♪ハミングしたくなる気持ちをぐっと堪え、それは車に乗ってからにしようと我慢我慢。



『♪♪♪♪♪♪』



『あん?』

煙草入れた反対のポケットから携帯を抜く。
――兄貴じゃん。


『あいよ〜』


『あ、秀幸、今大丈夫?』

『あー大丈夫っていやー大丈夫』


俺は話ながら楽屋を出て、そのまま歩く。


『で、どうした?』

『ちょっと話たいんだ…、今日時間取れるか?』


『今日?それまた急な…』

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