《MUMEI》

アイツどこ行ったんだ?

                  
「つーか俺、一花ん家知らねぇじゃん…」


電話にも出ねぇし!

一体何してんだよ…



「喉渇いたしコンビニ寄るか…」


汗を拭いながら近くのコンビニを目指した。




「…ん?」

コンビニまでの道のりをまっすぐ歩いてると

誰かが争ってた。

ヤクザか?

入り口でもめんなよ。邪魔くせぇなぁ



「ハッ、暇人はこれだから困るなァ」



………は?

今、一花の声がしたような…


「強がってられんのも今だけだぜ?」


ゾロゾロと路地裏に移動するヤクザ共。


「………」

さっきの、一花じゃねぇよな…?

でも俺の本能は

一花だって示してる。


心配になって路地裏に行った。


ヤクザ共は女を取り囲んでいた。

でも様子がおかしい。

女は地面に座り込んでいた。

一花だとしたら喧嘩強いし、簡単にはやられないはず……



近寄ると女は血を流していた。

でもあの格好って……


さっきの学校での一花の格好と同じ…

さらに近寄ると姿がよく見えた。


「死ね朝野ォ!!」


あさの…


一花は

口からも腹部からも

血が溢れていた。



この時

怒りで俺の自我が壊れた ―…

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