《MUMEI》
もう一つの朝飯
目が覚めるといつもと変わらぬ自分の部屋。
…なんだ。夢か。
ホッとすると下から
「ひかる!はやく起きないと遅刻するわよ!」
母さんの声が聞こえてきた。

「へいへい、わーったよ。準備すりゃいいんだろ?」
そう一人言を言いながら制服を着て鞄を持ち下に降りた。

テーブルにはもう朝飯がおかれてあった。
そして、俺の飯の横にはもう一つ朝飯がおかれてある。
…あり?父さんはもう会社いってるはずだし、母さんも食べたはずだよな?
じゃあ誰の?

トントントントン
階段を降りてくる音がしてふりかえると
そこには───……
昨日俺が見た無表情の女だった。

前へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫