《MUMEI》

素足の下につるつるした頭蓋骨の感触を感じながら、それにしても、ここはどんな世界なのだろう?
アクエリアスの思考は、
堂々巡りを繰り返す。
ガイア様は私の意識がズレただけだと言うが、つまり、元いた現実の世界に重なりあうようにこの異界が元々存在していて、普段は認識できないものの第三の眼が開いた事により、それが認識出来るようになったと言う事なのだろうか?
例えば動物などが、私達の可聴域をはるかに越える音を聞きとったり、
暗闇を見透かしたりするように・・・・。
理屈はともかく、この血のような濃い赤色の空と、頭蓋骨が形勢する大地 、まるで悲鳴のような音をさせて吹きすさぶ、この風の感触は幻覚などでは無い。
紛れも無く、現実として
存在しているものだ。

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