《MUMEI》
命の恩人
   〜翔視点〜


「香奈がさぁ〜

西村くんに告ったんだって・・・

しかも、振られたんだって!!

何なの西村!!

香奈のどこが不満なのよ〜!?

香奈は、可愛いし

いい子だし

他に好きな子がいるくらいで

香奈のこと振るなんて

信じらんない!!」

折田のマシンガンが一息つく。

俺は、折田が言ったことを理解していく。


・・・・・香奈が優斗に!?

そっか告ったんだ・・・。

じゃあ落ち込んでるのかな・・・?


ってゆうか

さっきからやけに

折田は、香奈の肩を持つな・・・。


「折田は、香奈のこと大好きなんだな♪」っと俺が言うと

折田は、満面の笑みで答えた。

「うん☆香奈は

私の命の恩人みたいなもんだからね!」

「命の恩人・・・?」っと俺は少し驚きながら

返した。

すると折田は、

少し真剣な顔をして話だした。

「私ね、中学1年の時・・・

クラスの女子から

ハブられてたことがあるんだ。

ちょっと男関係で

色々あってさ・・・。

その時平気そうな顔してたんだけど・・・

やっぱり辛かったんだ。

でもそんな時香奈だけは

態度変えたりしなかったんだ。

私と話してたら

香奈までハブられるかもしんないのに

毎日話しかけてくれたりしてね。

そんな香奈に


・・・・・救われたんだ。

もしあの状況で

私を支えてくれる人が誰もいなかったら

私、今ここに居れるか

分かんない。

生きてるかさえも

危うかったかも・・・。

だから香奈は、

私の命の恩人なんだ!

だから香奈が悩んでたり困ってたりしたら

私は私の出来ることを

香奈にしてあげたいの。

少し汚い役でもね・・・。」

言い終わると少し悲しそうな笑顔を

こちらに向けた。

「そっか♪香奈は

良い友達を持ったな!」っと俺は笑った。

俺には、最後の言葉の意味が

イマイチ理解出来なかった。

折田は、一瞬下を向き

そして笑った。

「でしょでしょ☆」

俺は、席を立ち

「今日はもう遅いし

送るよ♪

純一のことは

また学校で聞くよ!」っと言った。

折田は「こんな時間までごめんね〜。

ありがと☆」っと言って微笑んだ。

そして折田を

送っていく途中で

「あっそうそう。

俺のこと呼ぶとき"翔"でいいぜ♪」っと思い出したように言う。

中川くんと呼ばれるのは

あんまり好きくない。

すると折田は

「あっじゃあ

私も"実穂"でいいから☆」っと笑った。

そして、実穂を家まで

送りとどけ

俺は、家に帰っていった。

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