《MUMEI》
僕をみつけて
“僕はいらない子”

そう言われ続けて8年目

一人っ子の真尋にとって母親の存在は大きかった

いつも仕事で疲れて帰ってくる父の秋吉は真尋にDVを行っている

それを黙って知らん顔の母の優梨愛

真尋は両親からの愛情を全く受けずに育てられた

怒る、泣くの感情はあっても笑うの感情は一切なかった

暴力の度にビクビクしながら体を丸めて耐えしのぐ

「…お願い…やめて…」

真尋は父親の暴力に怯える

「お前を可愛がってんだろ」

顔面に父の足が飛んでくる

「母さん助けて」

泣きながら訴えるけど母からの返事は冷たかった

「知らないわよ。あたし出かけてくるから」

「優梨愛!!どこ行くんだ」

「どこでもいいでしょ」

優梨愛はオシャレして出かけていった

「あいつ…おい!なにみてんだよ」

秋吉の怒鳴り声が鳴り響く



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