《MUMEI》

部屋に着いた瞬間、少年は男に押し倒され、床に組み敷かれた。
勢いよく覆い被さってきた相手に、せめてベッドでやればいいのに、と心の中で愚痴をこぼす。
床の冷たい感触が背中に伝わり、少年は身震いをして男をじっと見つめる。
暫く男も少年を無言で見つめ返した後、気に入らないとばかりに目をスッと細めた。


「…お前、小綺麗な面してる癖に、可愛気は全然ねーのな。知らない男がいきなり押し倒しちゃってんだからさぁ、もっと怖がれよ」

男は少年の赤い髪を乱暴に掴み、自分の顔に引き寄せるようにして引っ張っ
た。

「………………」

「無言かよ。何、口聞けないわけ?」

「………………」

「あぁそっか、お前等家畜とおんなじだもんな。家畜は喋れないよな、そりゃ」


男は少年の身に付けている服を剥ぎ取ると、左手で乳首を刺激しながら、首筋を噛みつくようにして吸い始めた。
少年がくぐもった声を漏らした事を確認した後、その白い肌に手を這わし、両手で薄い胸全体を、押し広げるように揉みしだく。

「あっ、ン……なんで、そこ、ばっかぁ…!」

「お前、家畜なんだろ?ほら、乳搾りだよ」

ははっ、と下卑た笑いをこぼし、少年の熟れた乳首に歯を立てて噛みつく。
ぴくんっ、と弓なりにしなる体を抱き抱えながら、執拗に突起を押し潰すように舐めたり、舌の先を使ってまた立たせたりして、弱い所をひたすらに攻めたてる。少年が両足をがくがくと震えさせ、刺激に耐えていると、男の手が震える下肢に伸ばされ、中心の熱に乱暴に触れられた。


「ふ、あぁっ…!そこ、ンっ、あッ…やめ、てっ…!」

「…気持ちいい癖によ。ほら、もっといい声で啼けよ、」


指を押し付けるように握られる感触に、少年は甲高い声を上げて、いやだいやだ、とかぶりを振る。込み上げる吐精感に頭の中を支配され、目の前が真っ白になった少年は、一際高い声をあげ、男の手の中に勢いよく精を吐き出した。射精の余韻にはぁはぁと乱れた息をこぼしている少年の秘所に、溢れる精液を絡ませた中指を差し入れ、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音を響かせながら掻き乱す。少年は更なる快楽に、ただただ喘ぐことしかできなかった。


「……うっわ、ずぶずぶ入る。今まで何人相手にしてきたんだお前?」


指の本数を増やし、ランダムに動かして刺激を与えながら、少年の胸の突起を何度も何度も指でなじる男。また、膨れ上がってきた少年の性器を舌で少し愛撫したのち、男は少年の入り口に自分の熱をあてがった。肉壁を押し広げるように腰を進め、少年の体を一切気遣うことなく激しく腰を打ち付ける男。


「あっ、ぁアっ!!も、いあ、やらぁっ…!」


悲鳴のような喘ぎ声をあげながら、腹の奥を穿つ熱に意識を持っていかれ、押し寄せる快楽の波に堪えきれないとばかりに身を捩って逃げ出そうとする少年の腰を押さえつけ、出し入れを繰り返す。


「ふァ、あぁぁツ……!!」


自らの腹の上に白濁をぶちまけた少年は、そのまま意識を失った。

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