《MUMEI》 スタスタと、抱えてるにも関わらず平然とした涼しい顔で歩き進める。星夜は疑問に思い「何処に向かってんですか?」と、聞けば遊佐はサラリと 「てめえの自室だ」そう返した。 「え!?ダメです!朝の支度しないとッ」 そう言って遊佐の腕の中で暴れる星夜に怒鳴り付けた。 「アホ言ってんじゃねぇ!また倒れられたらこっちも迷惑なんだよ!大人しく部屋に籠ってろ!」 間近での怒声に肩がビクつく そして口元をキュッと強く結んだ。 「…………………だって、」 「あ?」 「遊佐さんが……」 「俺がなんだ」 「遊佐さんがぁぁあぁ」 「!!!?」 いきなりボロボロ泣き出す星夜、 遊佐はギョッとして目を見開いた。ひとつも理解が出来ない状況に気が動転する。 そんな最悪な状況に最悪な人物、久我が現れた……。久我は二人に気付くなり、 「泣ーかしたー泣ーかしたー♪遊ー佐さんがー泣ーかしたー♪」 「てめえ!」 遊佐の睨みにも動じず、手を叩きケラケラと馬鹿にしたような歌を歌いながら通りすぎた。 どいつもこいつも言いたげな長いため息をはいた……… ▼▽ 「ったく、で?何で俺が原因なんだ?」 前へ |次へ |
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