《MUMEI》 始まりは突然に私達は休憩室(ただ机と椅子が置いてあり、あまり居心地の良い場所ではない所)でいつもの様に笑いながら話していた。 −−緊張をほぐす為なのか、それとも私達の性格が無言を嫌うからなのかは分からないが、そうやって時間を潰していた。 「よーし、行くか」 「はい」 この扉の向こうにアールがいる。 まだどんな顔なのかも分からない。 ゛これから全てが始まる゛ ドアに手をかけた山本はこちらを見た。 「ん、どうしたんですか?」 「昨日打ち合わせた内容を白紙にしたい。 今日は俺と里緒の二人でアールと話しをしよう」 「−−−−っ突然なんですか?何を言ってるんですか」 「頼む、協力してくれ。それじゃ中に入るぞ」 ドアが開かれた。 −−山本は何を考えているの? 山本が話しをして、私が記録を取る予定でしょ。 今まで私が話しに加わることなんて滅多になかった。 それをこの土壇場で…… ドアは開かれたんだ、覚悟を決めろ。 戦え、ミクラリオ 前へ |次へ |
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