《MUMEI》
channelメガネ君2
兄ちゃんと先輩って、やっぱり仲良しだ。
冗談言い合えるなんて羨ましい……羨ましいなんて、一緒に遊んでもらえてるだけでも凄いことなのに、俺図々しいのかな?

「雪彦……この前ってことは前も行ったのか?二人きりで?」

「うん。」

二人きりって……他に人居なかったんだからそうなるよね。

「オレンジジュースでいいかな?」

先輩の部屋はお洒落だ。クッションがいっぱい増えてる。

「コーラないの?」

兄ちゃんってさらっと人を顎で使うタイプだ。

「サイダーならあるよ。」

「じゃあそれ。」

先輩って気が付くしとろくさい俺と比べものにならないかっこよさだよな。

「さて……、なんか面白いのないのかな。」

「よくないよ、勝手に荒らしちゃ!」

躊躇うことなく兄ちゃんは、机の引き出しを開ける。


「お、写真めっけ。彼女かな?」

兄ちゃんがどんどん机の中を漁る。
集合写真だ、恐らくは中学の野球部の。

「わあ、懐かしい。俺、変わってない……!」

「ヒメ、今から向かいのコンビニ行ってくるから何かコーラ意外に食べたいもの……」

先輩が気配を消して背後に居た。

「わ、先輩すみません!」

「あ、これ。
メガネ君と見ようと思って、可愛いでしょう?」

先輩の美的感覚って変わっているよな。

「何を見ようとしているんだコラ!」

兄ちゃんが息巻いて先輩に食いかかるのを止めて欲しい。

「大変だね、こんなんじゃオナニーも出来ない。」

「おっ……」

先輩の口からそんな卑猥な言葉が飛び出すなんて、驚いた。

「そんなの、雪彦にはまだ早いんだよ!」

酷い兄ちゃん!俺が一人エッチが苦手なの先輩にばらしたな!

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