《MUMEI》

飲みきれない水を顎の両側からよだれのように滴らせ、ひたすら喉仏をぐびぐび動かし続ける男の姿に、あっけにとられてこの新参者を眺めていた無法者達の中から、笑いをこらえきれずに、
ぶふふーーっ、と吹き出す音があがった。
吹き出したのはモヒカンだ。
スキンヘッドまでが女を乱暴する手を止めて、他の仲間達と一緒にゲラゲラと
笑いだす。
「何じゃありゃーー!まるで犬みたいな奴だぜーー!」
「いくら何でもあそこまで口開けるこたーねーだろー」
「超カッチョわりいーーっ」
「ぶわははははは!ごめん、俺、腹痛くなってきたー!」

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