《MUMEI》

抱いて欲しいって近寄ってくる女。


恋愛感情はない。


ただ、欲望を吐きだしたいだけ。





俺は女に向かって赴くままに腰を振る。


喘ぐ女。



お袋と一緒だ。





いつも取っ替え引っ替え男を連れ込み息子が居たってセックスするお袋と同じように喘ぐ女。


似たような声で。




似たようなイントネーションで。




あんなにも嫌悪する声なのに体は気持ちいいからやめられない。




大股で恥ずかしげもなく全てを見せびらかす女。


化粧で原型を留めることなく造った目で、ぎとついた唇で俺のペニスを舐める女。



上目使いで、口に頬張りながら俺に向かって笑っている。






髪を撫でる気にさえならない。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫