《MUMEI》

なるべく角が立たないようにメールをするまでのいきさつを伝えた。

「今日一日食べたもの教えてればいいだろ。あと、おはようおやすみで三回!」

「本当だ……」

天才だ兄ちゃん……。思い付きもしなかった。

「試しに打てばいいじゃん、俺が送ってやるよ。」

「駄目、自分でやる!」

今日は楽しかったです、お休みなさい。……かな?待ち合わせなんかは先輩が電話で決めてしまうから慣れない。

「送らないの?」

「……送っちゃった。」

急かされるままに指が動いていた、まだ帰宅中だろうに申し訳ない。
兄ちゃんに画面を盗み見られるので隠しながら、返信を待つ。数分後、エリーゼのためにが着信を合図した。

「うわあっ!」

「ビビりすぎだろ。」

兄ちゃんが横から掠め取ろうとしてくる。
部屋の隅まで下がり、文面を盗み見た。

_________

俺も楽しかったよ。
メガネ君の家にも行けて、ヤキモチも焼いてくれたしね。

_________





そうか、俺ってヤキモチ焼いたんだ……。

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