《MUMEI》

ガヤガヤ。


人がかりができてる…。

俺は人がかりの中に紛れ込み、人がかりができた原因を調べた。




人が死んでいた。


女性。 歳は20そこらかな。


喉をナイフか何かで刺されている。



兄さん……殺り方がまた一段とグロく、芸術的になっている…。

木に磔にされた彼女は、服を脱がされ、裸だった。



俺は煙草を一本、出してその場を離れた。


火をつけ、時計をみた。


10:54


俺はある人と待ち合わせをしていて、11時にここで会う予定だ。






煙草を吸い終わり、道路に捨て、目の前に来た人をみた。


「あそこ」
「……」
その人は彼女の遺体をみて、服から包みを出した。

「料金」


俺は包みに入った料金を確認し、「OK」と呟き、ズボンのポッケに包みを入れた。


「それにしても、君は人を殺さないんだね」
「俺は人を騙して、兄さんが殺す。 ずっとこれでいいんだ」
「そうか。まぁ、また何か合ったら連絡をするよ……」




彼は立ち去る前に
「期待している。殺し屋さん」

そう言って立ち去った。

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