《MUMEI》
アルバム
「お嬢ってみんなそんなカンジなの?」




来駕がは―――――……と大きなため息をついた。





「どーいう意味よッ」






「ドリーミーとかどんくさいとか 自分ちの罠にかかるとか





会ったこともない男と結婚すんの夢みてたとか、一般人には理解できにね」







来駕は娑亜紗に背をむけた。






「……写真をもらったの」





「ああ、あの去年の……」






「1歳の時から」





「はぁ!!?」





娑亜紗は振袖の中から小さいアルバムを取り出した。





「かーわいいわ――――っっ、まだひねくれてない時ねっ




10歳くらいからナマイキそーになってくるけど」






来駕が驚いて目を見開いた。




「なんで……っ」




「毎年誕生日に一枚ずつもらったの。毎日あなたのことを考えたわ




「きっと素敵な人に違いない」………「早く会いたい」」







娑亜紗は涙目になりながらヤケくそで





「まさかこ〜〜〜〜〜〜んな男だったなんてね! 





理解できなくて結構よっ、どーせ私の夢も壊れたし!」




と言って、フンッと鼻をならした。

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