《MUMEI》 不良なんか目を開けると 白い天井が写った 「……一花?」 巧斗の声が聞こえて やっと意識がハッキリした 「巧斗……なんで…」 私… コンビニの路地裏でケンカして… なんて思い出していた時―― 「バカかおまえはッ!!!」 ビクッ!! 「な…何キレてんだよ!?」 不覚にも怯えてしまった私は巧斗を睨むと 巧斗は私を強く抱き締めた 「は…?」 訳がわからなくて つい間抜けな声を出してしまった 「心配かけんなよ…ッ お前が血だらけだった時本気でビビったっつーの…」 言いながら巧斗は少し震えていた ああ… 私…本当にバカだったな… イメチェンして巧斗に似合わないとか 言われたくらいでキレてヘコんで… こんなに 心配してくれてんのに…… 「―…ごめん巧斗…ごめんね…?」 例え 私の"好き"が届かなくても こんな風に怒鳴るくらい心配してくれるなら それだけで十分だから… 「坊っちゃん!!!」 見ると 登米婆が息を切らせて走って来た 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |