《MUMEI》

 翌日、久方振りに熟睡できた、と
乾は清々しい表情で起き上がり背伸びを一つ
すぐ傍らで猫の姿のまま身を丸く眠る五月雨を横に乾は床を出た
毎日の日課としている、境内の掃き掃除
今日も欠かさずソレを行うため外へ
「……」
掃除も最中、また手に感じた微かな重み
また来たのか、と自身から伸びていく糸を視線で追い
その先を、見た
「……辻で、待っている。標糸」
ぼんやりと其処にあった存在
それだけを伝えるとフッとその姿は消える
待っていると言っていた
一体誰が、何が
まるでその事の葉に導かれるかの様に
乾は一人、辻へとm買っていったのだった……

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫