《MUMEI》 かえでを恋愛対象の好きとして見たことなんてあるだろうか。 かえでは友達で、俺と乙矢と七生と四人でつるんでいた。 本当に家族だったんだ。 離れるときは二人で大泣きして次の日、目が腫れた。 『かえで、俺も行く』 『二郎は家族じゃないからだめだよ』 『どうすれば家族になれるの?』 かえでがいなくなってから、自分の無力さに失望した。 甘えだったかな。かえでは俺の考えを言ってくれてたから、なんでも出来ると錯覚していた。 言いたいことが言えないとか歯痒い気持ちを知ったのもあの時だろう。 前へ |次へ |
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