《MUMEI》
再び
翠「また、きたで」

蓮「翠!来てくれたのかー!」

私達は今、理事長室におる。

翠「理事長は、まだいないん?」

蓮「うん。それより、後ろの人ってさっきいたっけ?」

貴龍の事やろか。

翠「さっきは、いなかったからやろ」

貴「貴様、翠の事を呼びすてにするとは…」

貴龍が、バッと札を出した。

翠「貴龍!」

貴「翠が言おうと何が言おうと関係ない」

翠「貴龍!!いい加減にしいや!!」

私は、思いっきり怒鳴った。

貴「翠が言うなら…」

何が、翠が言うならや!

さっきまで、翠が言おうと何が言おうとか言ってたくせに!

まったく、なんやねん。

龍「蓮、俺達が陰陽師って事を人に言ったら…滅っするぞ。言わないと約束出来るか?」

蓮の背中がゾクッとなったのが分かった。

蓮「や、約束する」

完全に、ビビってるな。

蓮「そうだ。今、授業中なんだけどさ「私達は、授業に出えへんで」」

蓮「え?」

翠「私達は、授業を受けに来た訳じゃないんや。仕事に来たんや」

蓮「そうだったね」

翠「ここは、寮があるんやって?」

蓮「そうだよ」

龍「鍵を渡せ」

渡せって…

蓮「はい」

蓮は、2つの鍵を渡たした。

翠「何で、2つあるん?」

蓮「貴龍って人と龍牙は、同室だけど翠は女の子だからね」

龍「翠も、同室でいい」

蓮「え?翠、いいの?」

翠「いいんよ。仕事で、来ただけなんやし」

蓮「そっか」

翠「そやけど、何で理事長おらんの?」

蓮「母と旅行に、行ってるんだよ」

旅行!?

息子おいて!?

信じられへん。

蓮「僕は、留守番だよ」

翠「友達と遊ばんの?」

蓮「遊ばないって言うか、遊べないんだ」

???

どういう意味なんやろか。

龍「翠、早く体を休めた方がいいぞ」

翠「そやな」

蓮「ちょっと、待って!」

ん?

龍「なんだ?」

蓮「制服、着とかないと怪しまれるよ!」

あ、確かに怪しまれるな。

でも、私には動きにくい服にしか見えへんねんけど…

龍「翠、着替えてこい」

翠「う、うん」

〜5分後〜

着たけど…

なんやこの短いスカート!

上は、ともかく…

龍「終わったか?」

翠「うん」

私は、試着室的な所から出た。

なんかめっちゃ、恥ずいねんけど…

貴「似合うではないか」

龍「とにかく、行くぞ」

翠「そやな」

私達は、蓮にお礼を言い、理事長室を出た。

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