《MUMEI》
ヘリ
えっ……




えぇ!!?




い……、今のってもしかして






「キスしよーとし」




「てねぇよ!!」





娑亜紗の言葉に来駕がすぐに反対した。





けれどその後、来駕は「あ――――、くそ なにしてんだ俺」





とぼそりとつぶやいた。







その瞬間娑亜紗の胸がドク……っとなった。










すこしはうぬぼれてもいいのかしら。







今日楽しくて、ドキドキして




明日「おめでとう」って言いたくて言ってほしくて




その先も、ずっとずっと先も





一緒にいたいって思ってるのは






私だけじゃないって……










「アレなにー!?え!?」





「ウソー」





まわりで花火を見ていた人たちが騒ぎ出した。





!?





バラバラバラバラ





空を見上げると一台のヘリが飛んでいた。





『設楽 娑亜紗様。お迎えにあがりました。その男から離れ、速やかにご帰宅お願いします』






ヘリから娑亜紗への放送がなった。







―――――!!!

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