《MUMEI》
また明日
もう1度その女の子を見る。

やっぱり。

・・・・・・・・・・

放っておいた方がいいのか?

慰めたりした方がいいのか?



でも放っておけないよな・・・!

そして俺は

女の子に話しかけた。

「何かあったのか・・・?」

するとその女の子は

バッと俺を見た。

かなりビックリしたようだ。

そして

顔を曇らせ

俺の名前を呼び

再び涙を流し始めた。

「優斗・・・。」

目の前で泣く女の子を

抱きしめることもできず

俺は、その女の子の

頭をぽんぽんしながら

「どうしたの・・・??

何かあったのか?麻子。」

と呼びかけた。

目の前で泣いている女の子は

麻子だった。

「今日、元気なかったよな?

辛いことが

あったのか?」っと俺は

もう1度麻子に話かける。

すると

麻子が俺に抱きついてきた。

俺は、驚きながらも

優しく麻子を抱きしめる。

すると麻子は

ギューッと俺を抱きしめ返す。

そして

麻子が口を開いた。

「優斗・・・・・・。







好き。」

俺が、麻子を

優しく離し

ごめんっと言おうとした時

また麻子が、口を開いた。

「分かってる・・・・・。

分かってるから・・・・・。」

そして麻子は

寂しそうに微笑んだ。


「ごめんね。

今日のこと忘れていいから。

じゃあ私帰るね。

バイバイ。」っと言って

麻子は、歩き出した。

俺は、麻子の背中に向かって

「麻子!


ありがとう・・・!

俺、忘れたりしないよ。



また明日な!」っと大きな声で言った。

香奈みたいに

友達に戻れるように

願いを込めて・・・。


それを聞き

麻子は、涙を拭く仕草をした。


・・・・・・きっと大丈夫だよな。


俺は、麻子の背中に

微笑んだ。


麻子が校門を出るのを

見送っていると

1人の男が

麻子を追いかけていったのが見えた。

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