《MUMEI》
大晦日
俺、晦日もバイトだったんだ
冬休みだから、バイト時間が長いんだ

この、ダウン、凄く暖かい
高そうだよなぁ

パートのお姉さんも、良いダウン着てるねって、言ってたし

帰宅して、皆と年越し蕎麦を食べてから、夜中に初詣に出掛けたんだ

翔、たこ焼き食べようよ

あ、はい

真奈美お姉ちゃん、俺と腕を組むんだ

私も行く

春奈が反対の腕に、抱きついて来た

夜店が、たくさん出てた

春奈、真奈美お姉ちゃんに、綿雨を買ってもらってた

仲悪いわけじゃないんだよなぁ
でも、変に意識してるみたいなんだ、春奈は、真奈美お姉ちゃんを

オジサンたちと、はぐれちゃったんだ

でも、お参りしてから、車に戻ろうって

駐車場に、戻る道で、真奈美お姉ちゃんが、誰かに呼び止められてたんだ

こいつ、誰?

なんか用?

話があるんだ

断ったわよね

でも、

私は貴方に用無いわ
行こう

俺と春奈の手を取り、真奈美お姉ちゃん
足早にその場を立ち去ったんだ

あの、男子、真奈美お姉ちゃんを好きなのかな?

…………帰りの車の中で、春奈、寝ちゃったんだ

大丈夫か?

はい、大丈夫です
来年もよろしくお願いします

翔、もう、今年よ

あっ、そうか
おやすみなさい

俺、春奈をおんぶして、プレハブの部屋に戻ったんだ

ほら、春奈、ダウン脱いで、布団入れって

ん、ん、眠いよぅ、

春奈のスカートが捲れてた

思わず、割れ目を触っちゃったんだ
下着の上から

思ったより、柔らかいんだなぁ

そのとき、玄関が開いたんだ!

翔、春奈ちゃんの、綿雨

あっ、

なに、してんの?

ち、違うよ、べつに変なこと

ストーブ!火がちゃんとついてないわよ

あっ!いけねぇ

もう、気を付けてよ、死んじゃうわよ!

う、うん

ふぅっ、ビックリしたぁ

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