|
《MUMEI》 気付かれた？！ 下腹部に、触れてたもんな、立ってるの、バレた 駅で、一旦空いた車内 でも、また、人が押してくる 真奈美さん、後ろを向いたゃったんだ どうしよう うあっ、 な、何でこんなに混むの？！ 真奈美さんのお尻に、俺のがくっつく、離れなきゃ つり革をグッと押した でも、 アナウンスが、なんか、言ってた 事故があったんだ だから、してつの此方にたくさん乗客が 翔、気にしないで、大丈夫だから 振り返り、そう言った真奈美さん でも 何とか、地元の駅に着いた 真奈美さんを見れない 真奈美さんも、黙ったままだ 真奈美さんが、脚をもたらせ、俺に掴まった どうしたの？ うん、ちょっと、目眩 大丈夫？ うん 自転車置き場での事だった 真奈美さんのチャリで、二人乗りで帰ろう 俺、明日取りに来るから 後ろ乗って うん ちゃんと掴まっててね うん 走り出したんだ 真奈美さんの柔らかい感触が、背中に 小雨が降ってた 早く帰らなきゃ、真奈美さん、風邪引いちゃう キャッ！ 小さな真奈美さんの悲鳴 俺、急ブレーキを掛けたんだ 道を、塞がれたんだ、チャリに お前ら、できてんのか？！ 電車の中で、キスしてたろ？！ 初詣の時のあいつだった！ 何よ！、今度はストーカー？！ いい加減にしてよ！ 怒鳴った真奈美さん もう、やったのか？ やったんだろ？、殺してやる、ぶっ殺してやる！ 真奈美さん、逃げて な、何よ！それ 早く逃げて！ 死ねよ！ 逃げてぇ！ 俺、飛び掛かったんだ 真奈美さんを、ナイフで刺そうとしてやがったから 真奈美さん、通行人に、助けを求めたみたいだった 俺、そのバカのナイフを持つ腕を、両手で押さえてたんだ こいつ、力ねーな 警察に、つき出してやる 大人しくしてろ、いまだにけいさつ来るからよ！ 嫌いだ、お前みたいな奴は、嫌いだ ズン！ うがぁっ！ 翔！！ 太股に、何か刺さった こいつ、まだ、持ってたんだ 反対の手で ヤバい、真奈美さんが危ない！ 行かせない！ 一瞬、取り逃がしたけど、タックルして、転ばせたんだ そして、たくさんの人が駆け付けてくれて、取り押さえた 翔！！、血が出てるよ！ うっ、なんだ、これ 何かが、ズッポシ、脚に刺さってた パトカーの音、救急車の、音、 何なんだよ、いったい 翔、しつかりして、翔、！！ 真奈美さんの声 意識はあるのに、言葉が出なかった ざわめきの中、脚に刺さった物を、眺めてたんだ …………… 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |