《MUMEI》
辞退
〜生徒会長室〜

今日は、先生の変わりにプリントの丸つけしようかな。

先生びっくりするだろうな〜

やってもいないのに、やってあるなんて♪

〜5分後〜

よし、終わった!

次は…

キーンコーンカーンコーン

あ、チャイムなっちゃった…

プリント先生の机に置いてこよう。

私は、ダッシュで持って行った。

ガチャ

再び生徒会長室に来ました。

すでに、優衣はいた。

優衣「優奈、何してたのー?」

優奈「丸つけしてたのー」

優衣「また?」

優奈「うん!先生がびっくりする顔が面白くって♪」

優衣「どんな顔なの?」

優奈「自分で見てみたら?」

優衣「どうやって?」

優奈「優衣も、やればいいんだよ」

優衣「そっか!あ、でも、プリント持って行ったらバレるじゃん」

優奈「バレたらバレたでいいじゃん」

優衣は、私の言葉で頭の上に?が3つある。

優衣「どういう事?」

優奈「副会長なんだから、自分で考えてみなよ」

私は、椅子に座った。

優衣「教えてよー」

優奈「んー、教えるもなにも簡単な事じゃん」

優衣「あ、そうそう!もうすぐ、先生達来るって!」

優衣は、慌てながら言った。

ごまかしたなー!!

まぁいいけど。

ガチャ

優衣「あ、小野先生!」

小野先生とは、優衣の担任。

とっても、優しいんだって。

小野「水島さん、いつも頑張ってますね」

優衣「ありがとうございます♪」

小野「優奈さん、あなたには感謝してます」

優奈「え?」

感謝されるような事したっけ?

(しています)

小野「いつもありがとうございます」

小野先生は、お辞儀をすると鞄から何かを取り出した。

優衣「それなにー?」

小野「私の母が作った肉じゃがです。ぜひ、食べて下さい」

おいおい、先生がそんな物持って来ていいのか?

あ、でも、持って来てくれたんだからもらった方がいいよね。

優奈「ありがとうございます」

小野「いえいえ。これくらいはしないとね」

アハハと笑う小野先生を見て、誰もが尊敬する先生だろうなと思った。

優衣「先生、今日の会議って何の件についてですか?」

小野「…いじめについてだよ」

!?!?

いじめ?

そんなの、この学校にはない筈…

小野「あ、別に難しく考えなくていいんだよ!ちょっと、1人の先生が見かけただけで、それをいじめと判断しちゃったんだからさ!」

優奈「あの、私達用事があるんで今日の会議、辞退させて貰えませんか?」

小野「いいよ。先生方に、伝えたいことがあるなら言っていいよ」

優奈「はい。じゃあ、防犯カメラを設置してはどうですかと言っといて下さい」

小野「分かりました。気おつけて帰って下さいね」

優衣「は〜い」

私達は、すぐに学校から出た。

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