《MUMEI》 ビミョーな関係 〜莉舞目線〜小さい頃からいつもそばにいた 大切な親友たちと 関係はなにも変わらない… ずっと親友でいれる そう思ってた… 「莉舞ー、大丈夫ー?」 突然名前を呼ばれ、我に返る 窓からは涼しい風が入ってくる 季節は秋、最高学年の私達はもうすぐ修学旅行を迎える時期だ 六年間の中で、一番大きな行事 楽しみにしていた 「仲里と同じ班になりたいな」 浜中がそう言って近づいてきた 彼は私の親友 照れながら言葉を発する所がすごく面白い 「俺も仲里と同じ班になりてーな」 北原もそう言った 「くじ引きで決めるからな、まぁ運に頼りな」 私はそう答える なぜか分からないけど私は男子に色々絡まれやすい クラス…いや、学年全体の男子と仲がよい気がする 「莉舞ちゃんはモテるしね」 愛佳が呟いた 彼女がなぜそんなことを言ったのか知る術はない 愛佳はクラスの中でもあまり目立たない存在だ 人形といっても良いほど無表情で無口 でも顔はアイドル級に可愛い 「…よく考えたら私たちのグループはビミョーな関係だよね」 そう呟いたのは海代だった まぁ確かにそうだ 小さい頃からずっと九人で遊んでいた私たち 友達としては好きだけど恋愛対象としてはどうしても見れない つーか、私は人を好きになることがない だからよくわからないのだ 「好き…か」 修学旅行の班 私は浜中、北原、宮坂、愛佳と同じ班になった にぎやかなメンバーだ 「ヨッシャー!」 浜中がガッツポーズをした 意味がわからない 「莉舞ちゃんと同じ班で嬉しいよ」 と愛佳は言うが… ゴメン、愛佳 君無表情だから、喜んでるのかどうか分かんないぞ… 「班長は仲里、副班長は宮坂、保健が小澤、食事が俺、美化が北原でいいな〜?」 なんか浜中が仕切ってる まぁ良いけどさ 前へ |
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