《MUMEI》

凄くよく働くオバサンが、店に来てくれてた

高橋さんって言う中年のオバサンなんだけど、
おじさんの紹介だったんだ

なんかあるよ、破格の給料だもん

秘密は、いずれ話すよ、面倒見てやってくれよな

おじさん、そう言ってたし
貴子叔母さんも、顔見知りみたいだった

俺、店に出ることは、殆どなくなってたんだ
フランチャイズ元から、研修の人も来て
店に出てくれてる

俺、凄い細かいことまでスタッフに求めてるんだ

揚げ物は、利益率が高い商品で、店としては、たくさん売りたいんだ
だけど、あまり作り置きしてると、油が出て、しなしなになる

それに、専用の包み紙にも、うるさく言うんだ
ミシン線から、袋を切れるんだけど
揚げ物を入れた袋を、緩く折ってテープで止めないと、切りにくいんだ

包めば良いってもんじゃない

夕食のとき、真奈美が言ったんだ

私は翔に追い付きたくて、お洒落もして、大人っぽくなろうって
翔、ビジネスマンでしょ?
学生の翔を見てる訳じゃないもん

って

ビックリだった

真奈美が、そんなことを思ってたなんて

捨てられたくなくて、必死なのよ、真奈美は
翔は、綺麗になった真奈美が心配でたまらないのね

貴子叔母さんが、言ったんだ

お兄ちゃん、わたし、生理前だよ

突然、春奈が、腕に抱きつき言ったんだ

除け者にしないでよ、今日は春奈の日ね

真奈美が、そう言った

お兄ちゃん、中学生に中出しできるの、今だけだよ

春奈の言葉に

すんげーよなぁ、翔の環境ってよ

おじさんも、私としたい?

したあけど、まだ、いいや
楽しみは取っとくよ、俺、貴子と出掛けるから、ユックリ楽しみな

おじさん、そう言ってたんだ

……………

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