《MUMEI》
閉鎖空間
もう、だめだ…
「おい、ごらぁ、金かせや…」
「うう…」
「おい、てめえ、財布に小銭しか入ってねーじゃねーか」
「うう…ごめ…ひゃ」
「小遣いはまだかぁ?」
「は、はい…」
俺は、無力でいじめられっこだ。
勉強もだめで、こんな体型だから到底運動神経もなし、かといって音楽などの芸術的センスもなく
ただ、ただ、一人で暮らしているだけ
でもそんなおれにも自慢できるものがあった
超要塞アクセルという自分のアバターが戦う
バトルゲームだ
「うお、けっこうきてるぞ…」
俺はそれが楽しみでAボタンを押す

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