《MUMEI》 ・ 少し大人になった俺達は、携帯でメールをしたり、電波に好きな長さの声を乗せた。 逢いたくなれば逢って、かなり遠い所にも簡単に車で遊びに行って、少しずつ思い出を重ね始めた。 ▽ ――そして今 今前嶋が肌身離さなくなったものは安い小さなキーホルダーから、プラチナのお揃いのリングに変わって。 一緒に住むアパートの、チェストの上に飾る、二人で写る写真立ての脇には 誇らしげに鎮座する、小さな小さなネズミ色のキーホルダー。 そのキーホルダーは毎日俺達を 静かに見守ってくれている。 End 前へ |
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