《MUMEI》

大丈夫だろ、翔がいるんだからさ、
しっかし、スゲーな、お前
年下なのによ、大人つうか、なんか、おっきいよな、
重たい事を、軽々とさ

アツシさん、染々と、そう言ってた

あのお店も、翔君がオーナーなんでしょ?
高校生とは、思えないよね

カオリさん、そう言ったんだ

翔は、必死だったんだと思う

私のことも、お店のことも

翔は、親が居ないでしょ?
お金、生きてくのにお金は必要だもん
妹が、いるの

誰かの世話になってると、萎縮しちゃう、
だから自立したい、働きたい
でも、学校行かせたいじゃない

血が繋がってなくても、私達は信頼関係強いから、話し合って、
自分で稼げるようにって

そう話し、真奈美が眞鍋さんを、抱きしめたんだ

真奈美、私たちにこんなこと話して
もし、誰かが他に話したら、翔くん、学校に居場所が無くなっちゃう!
秘密にしなきゃダメなのに!

眞鍋さんが、真剣に、真奈美の肩を掴んで言ったんだ

翔は、覚悟の上だよ
そんなことより、私に、友達を大切にしてって

真奈美が、そう話した瞬間

うわぁっ!

翔、お前って奴わ
お前って

アツシさんに、ちからいっぱい抱き締められたんだ

ぐ、ぐるしぃよ

俺たちだって、少しは力になれるよな

アツシさん、カオリさんにそう言ったんだ

うん、なれるよ、出来ることなにかあるよ!

カオリがそう言うと

ぜんぜん勝てないよ
悔しいなぁ、真奈美、ドンドン先に行っちゃう
ライバルにも、なれないよ

眞鍋さん、そう言って

でも、もし、別れたら、翔くん、ちょうだいね

そう、真奈美に言ったんだ

別れません!

真奈美がむきになると
皆が笑ってたんだ

眞鍋さんも、笑ってた
でも、目が、真っ赤だったんだ

…………

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