《MUMEI》

アツシさんの車で、富士山に行ったんだ

俺と真奈美は、後部座席に座ったんだけど
セダンだから、窮屈じゃなかったんだ

生憎の雨

せっかくお弁当持ってきたのにぃ

カオリさん、愚痴ってたんだ

車の中で食べようよ

俺、そう言ったんだ

山道の避難路に、車を停めた

運転席と助手席の背もたれを倒し、後ろを向いて座る、アツシさんと、カオリさん

真奈美も靴を脱いで、横座りしてた
俺はあぐら

真奈美の卵焼き、甘いんだ?

うん、家はね
カオリのとこは?

はい、どうぞ

うわぁ、出汁が入ってるぅ、美味しいや

翔、私のは不味いっての?

そうじゃなくてぇ

真奈美、嫉妬深いね
そこでも怒るの?

だってぇ

うん、焦げた卵焼き美味いぜ真奈美、

アツシ!、喧嘩うってんの?

笑いながら、楽しくやってたんだけど
やっぱり、あの話しになっちゃうんだ

……………俺達は、お金って言う解決が、あるけど
カオリさんと、アツシさんは、巻き添えになっただけで、なにもないもんね

うん、そうよね

金なんて、求めてねーよ
翔に聞きたいんだ、どう、自分の中で処理してるんだ?

俺のは、参考にならないよ
友達、居ないし、誰に何を言われても、わかってもらおうとしてないから

私もよ、極わずかな、友人だけ、わかってもらえればって
アツシもカオリも、友達多いもんね

なんかさ、被害妄想って言われれば、それまでなんだけどさ

あるよ、そう言うの
私も感じるもん、ホントはやられちゃってんでしょ、みたいなね
男子より、女子の方が酷いかな、

アツシさんも、カオリさんも
嫌な思いしてるんだ

アツシ

な、なんだよ、真奈美!

ほら、見ていいよ、毛が透けてる下着だよ
得、しなよ、あんたが騒いでた、美マンが、この奥にあるわよ

方膝を立てて、真奈美が下着を見せてた

そうだね、おじさんも言ってたよね
辛いこと、嫌なことがあったら、何か得な事を作らなきゃ、
そうしてかなきゃ、気持ちが塞いじゃうって
お金だったり、名誉だったり、何でもいい、
特別な何かがなきゃって、ね

そうね、それに、翔はカオリの見てるしね

そうだね、見せちゃいなよ

そうね、カオリが良ければね

そっかぁ、カオリさんの気持ちも、あるもんね

俺と真奈美の会話に

嫌じゃないの?、翔くん

真顔でカオリさんが聞いたんだ

写メ、出回ってるんだよ
どっかの団体が、削除に乗り出してるけどさ、
なくならないよ
スタイル良いし、顔だってわるくねーもん
俺だったら、永久保存するよ

翔は、本物見てるでしょ

だから、立場が違ったらって、こと

まぁね、現役女子高生の中出し写メだもんね

真奈美、よく、平気でいられるね?

カオリと違って、私はスレてるからね
どうする?、脱ごうか?

真奈美の言葉に、アツシさんも、カオリさんも、戸惑ってたんだ

でも、アツシさんの目は、何度も真奈美のスカートの中に来てた

たまに、俺を見たりもしてたけど、気付かないふりをしてたんだ

真奈美、まだ、方膝を立てたままだ

真奈美がさらに、脚を開いた

アツシさんの視線が、ソコから離れなくなったんだ

そんなに、見たいんだ?

カオリさんの声に、ハッとしたアツシさん

そりゃぁ、見たいよ
それが、普通だよ
普通なら、絶対見れない、それが見れるかもしれない
誰だって、男なら、そうだと思うよ

そう言った俺に

女の子だって、そうよ
翔君の、見せて
そしたら、私も得できる

カオリさん、そう言ったんだ

…………

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