《MUMEI》 呪い. 『お前達が悪いんだ…』 「誰だっ!?」 何処からともなく突然聞こえてきた声に、洋平は身構える。 しかし見回してみても誰もいない。 あるのは、何処までも続く暗闇。 「何処にいる!?」 懸命に暗闇の中で目を凝らし、見えない何者かに向かって吠える。 「出てこい!」 『呪われた…』 しかし、その声の持ち主は洋平の要求に答えることなく、まるで独り言の様に話し続ける。 『お前達は呪われた。』 「何ふざけた事を…っ?」 『殺してやる…』 「なっ!?」 『後四人‥全員残らず殺してやる!!』 怒りと憎しみの篭ったような声が、洋平の頭に響き渡ったかと思うと、急に意識が遠退きだした。 『殺してやる…殺して‥』 洋平は何かを言いた気に、口を開くが、怠くて体が言う事を聞かない。 『次は…‥』 最後の言葉を聞くまでには、もう意識は完全に途切れていた。 . 前へ |次へ |
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