《MUMEI》 ララにしてみれば、母や自分への裏切りに等しい。 「ママの事・・・・もう、忘れてしまったの?」 そう尋ねるララに 「ママの事は忘れた事は無いよ。これからもずっとね。でもママはもう、別の 世界へ行ってしまった。 もう一緒に暮らす事は出来ないのさ。 生きている人間は、生きている人間どうしで頑張っていくしかないのだよ」 そんな風に答える父が、急に自分の知らない人に見えた。 言い訳だ。十六歳乙女の潔癖は他の解釈を許さなかった。パパはずるい。 ママが可哀想だ。 もう、こんな世界は嫌! 大地震でも起きて、全部壊れてしまえば良いのに! そのララの心の声に天が応えたかのように、次の瞬間凄まじい衝撃が馬車を襲い、ララの体は空へ投げ出されていた! 前へ |次へ |
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