《MUMEI》

智美のマンションに上がり込んだ

尻を出したまま、床に転がってる智美

俺は無言で隠しカメラを回収してたんだ

盗撮してたの?

智美が聞いた

そうだよ

そう、惨めね

そうだね、すこぶる惨めだね

気が張れた?
仕返しできて

ん、まだだな

まだ、私に何かするの?
立たないじゃない、犯す気はないんでしょ?

見掛けは良い女なんだけどね、中身がなんもねーんだよ、あんたはさ

身体に中身なんてあるの?

身体だけだと、すぐ飽きるよ
つまらねー女だよ、アンタ

こんな子供にまで、バカにされるなんてね

そんぐらいのポジションに居るんだよ
お前、謝ったか?
アユミさんに、何をした?!

構わないわ、そこのナイフで切って、顔でも何でも切りなさいよ!

終わってる女を切ってもなぁ
切るなら、アンタが這い上がってきて、良い女になれてからだな
そんとき、アユミさんに切らすよ、そしたら、許してやれるかもな

許す?、私を?

這い上がるのは、地獄だぜ、
逃げる方が楽だ、
その地獄を潜り抜けたら、仕返しは終わる
逃げたなら、それはそれさ
好きにしな、じゃぁな

機材を鞄に積め、部屋を出たんだ

このビデオを優子さんに見せれば
きっと

……………

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫