《MUMEI》

「待‥て…待ってくれ!」

やっと意識が戻り、その声の主を呼び止めようと叫ぶ。
しかし、目の前に広がるのは先程の暗闇ではなく、自分の部屋だった。


「あれ…夢‥?」


気付けば、寝汗をびっしょりかいてベッドに横になっているではないか。


「いつの間に寝てたんだ?」


まだボーッとする頭を掻きながら、昨夜からの記憶を手繰りよせてみるが、思い出せない。

ただ一つ、鮮明に残っているのは昨夜の夢。


「そうだ、ニュース!ニュース見ないと!!」


だが今は、その夢の内容よりもニュースの方が先決だ。


昨日の事故。


井上なのか誰なのか、確認しなければならない。
結果によっては、洋平達自身の命も、危険に晒される可能性があるのだから。


昨夜の夢は、そう言っていた。




カーテンを開けると外は眩しく、今日も青々とした空が続いている。

洋平は部屋の電気は点けないまま、テレビの電源を入れた。

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