《MUMEI》
朝の日の出
 
 あのあと俺たちは、あのおかしな男にすべてを吐かせた。サラスコスモスは、ある男に渡されこの原液に、混ぜて熱せばいいんだっと言われたらしい。
 「よくこんな情報を聞き出せたな?」
 「まぁ、あのあとちゃんと気を取り戻したんだよ、それで大体のことを聞き出したんだ。」と俺は、苦笑いをしながら答える。
 「さてこれからどうしてやろうかな、フッフッ」と不敵な笑みを浮かべて彼女は笑う。本当に彼女は、悪役に打って付けの役柄だ、まぁもしそうなら俺は、悪の手先の下っ端要員だな。
 「こんな状況での常人の判断は、やっぱり警察だよな、こんな事態」と次の言葉を発する前に、彼女は、俺の言葉を断ち切って「それはやめておこう」といった。
 「何故、もしかして警察がこの件の裏にいるとか?」と俺が言うと、彼女っいや『こいつ』とこれからは呼ぼう。こいつは、笑いながらこんなことを言いやがった。
 「それはないっ!こんないい仕事をあの税金泥棒達にくれてやるわけにはいかないからな」
 「君って・・・・いろいろと変だな」
 「私は自分という人間が変だとは思わない、変だとするのならばそれでもいいがな」とこいつは、微笑みながら言う。
 「まっいいか、とにかくこのまま深入りするということでいいんだよな?」
 「そうだな、今日アジトに踏み込むか。時間は限られてあるからな。」
  このあとの会話は、あんまり王道すぎるので、飛ばして話を進めれば、今俺たちが集まっている場所、(BARー鳥の籠)で話を進めている。こんな場所になんでいるかは初めから読んでいる人にはわかるだろう。
 「さぁて、こんなこと言うのは今更あれだけど、あんたらそんな物騒な話うちの店であまりしないでくれないかねー」と店の亭主が言う。彼女は、先ほど着ていたスーツ姿ではなく、私服らしい姿になっている。
 「桐乃さん、すみませんこんな時間までここに居座って」と俺は、時計を見ていう、今の時間は1時23分、今時の高校生がこんな時間まで外にいるのは、あまり珍しくない。
 「まぁいいよ、もう今の時間この店には人が来ないからね、それにしてもこんな時間まで、外にいて親御さん心配してないかい?」と桐乃さんは言う。
「俺の家の親は、二人とも仕事で家には滅多に帰ってきませんので大丈夫です、妹も俺がいなくても大丈夫な子ですし。」
 「私は、さっきちゃんと家に連絡した。」
 「そうなの、二人ともとてもドライだね」と桐乃さんは、軽く微笑んだ。
〜10分後〜
 「なーにらってんのよー二人共〜」と桐乃さんは、べろんべろんに酔っている。バーの店長なのになんでこんなに酔ってるんだと、とても強く思った。
 「桐乃さん、なんでこんなに酔ってるんだよ古原さん?」と、こいつに問う俺の眼前の彼女も顔がとても火照っている。なんでこいつも…
「モーー、君はー私の愛しい・・・・・・・」と私のそばに来たのだが、そのまま俺の方に倒れこんだ。
 「ちょっとー私に注ぎなさいよーーーー」と俺は、朝まで付き合わされた。

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