《MUMEI》

白地にベビーピンクのレースをあしらったブラのカップから、ボールが転がり落ち、肩紐がズレて無理に宛てがわれた平たい胸にぴったり嵌まっている。
ブラもハサミで前から切り取り、前空きになった胸部を掌でまさぐると、肌と布の境目から芯がしこりきった鴇色の蕾がつんと尖った。
色素沈着の少ない艶に感動する。

そこを舌で舐めると、甘い花の蜜が漏れそうだ。

「先輩……っ、先輩、せんぱい……」

蜜は無かったけれど、甘い声が漏れ、上擦る高音が鼓動を弾ませる。

「旭って言って?」

ぎゅうっと力一杯抱きしめると、メガネ君の体に埋もれてしまいそうだ。

「あ……あさひ…さん」

「よく出来ました!」

唇を目一杯吸って愛情を示す。彼の行き場のない手がシーツの上で跳ねるので指を絡めた。

「セックスの時に名前で呼ぶのって特別っぽいね、普段から呼んでくれても構わないんだけど……それだといっつもヤッてるみたいで嫌かな?雪彦……」

今日、何度目かの口説き文句だ。

「あ、旭さんの名前がステキだから……普段から呼ぶと心臓に悪いです」

「そっかそっか、いいよ。俺も普段はメガネ君って呼び方好きなんだ。雪彦って呼ばれた時にメガネ君がエロくスイッチ入るとこも気に入ってる」

枕元の引き出しから、潤滑用にローションを取り出す。唇を重ねるどさくさに紛れて、腰辺りに穴の空いたレギンスを下着ごと裂いた。


「んっ……!」

急な展開に付いて行けないのか、じたばたするのでキスの角度をずらしながら舌を歯にぶつける。
臀部の押し戻る弾力が気持ちよく、何度か繰り返すうちにレギンスに滑り込んだ指が内側の割れ目に触れた。

乳首はあんなに綺麗なのに、手入れが行き届いていない自然な恥部に性的な魅力を感じる。

「……ひっ」

破いた穴から下着だけ摘んで引きずり出した、ブラとセットになっている女性もののクラシカルなショーツだ。
布が擦れる刺激に敏感な彼は嬌態を映し出す。
局部が当たる位置が染みている確認をして、テントの張るレギンスを少しずつ細切りにした。

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