《MUMEI》
青梅街道
青梅街道か、これを歩いてけば、着くんだよな

歩きながら、考えてた
俺、何がしたいんだろうって

奴等を殺したい、それは変わらない
でも、力をつけて、奴等をって、考えてたはずなのに

警察に連れてかれて、確かに思った
奴等に知れる、なら、ちょうどいいって

あの、警視、俺の考えを見抜いたのか?

それに、真知子は何か企んでるな
一族大好きのバカ女だもんな
薄汚れた一族だと知った今も、忠誠を誓ってるのか?

何が出きる、ガキの俺に、何が出きるんだ?

だから、力を付けて

なのに

ふぅ、公園かぁ、ベンチで寝ようかな
流石に眠いなぁ

何時だろう?
時計もないもんなぁ

固いベンチに、横たわった
いつもなら、熟睡しないのに、してしまったんだ

そして、また、夢を見た

憎悪と悲しみが駆け巡り、起き上がり拳を握ってた

はぁ、はぁ、はぁ、

明るい、朝になってた

霧雨

辺りに人影はなく、新聞配達のバイクの音がしてるだけだった

くそっ、また、夢を見たな
消えない、俺の中から、消えやしない

奴等を仕止めたら、消えるのか?

たぶん、消えないな

また、歩き出したんだ、霧雨の中、青梅街道を

…………

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