《MUMEI》

男としての挿入の役目よりも、この愛らしい生き物をどう弄ってやろうか、という淫らな愛欲に溺れた。
言葉も、体も全部独り占めしたい……、こんな恥ずかしい姿を強要して俺もどうかしている。

「変態……」

「ごめっ……、さ……!」

勿論、独り言で自分への自嘲である。
この子は健気に罵られたと勘違いしてガウンを掴んで縋り付いて可哀相だ。

「……許さないな、勝手に勃たせるなんてお仕置きしないと」

彼の嫌われないように涙ぐみ声を押し殺す姿で嗜虐心に火が点いて、俺もノッてきた。
全裸に剥き、脇を舐めた。脇からはフェロモンが分泌するというので鼻を付けて嗅いでみる。
シャンプーか、ボディソープかあとは仄かに甘い赤ちゃんの匂いがした。脇の舌触りは毛も含めて柔らかい。

「せん……っ」

不安げに肩へ回す手に満足する。
子供のいやらしい遊びの延長線上だが、たっぷりとローションを割れ目に注入した。

申し訳程度に羽織っていたバスローブを脱ぎ捨て、彼の片足を持ち上げながら未開発の果実に隈なくローションを馴染ませる。

「う……冷たっ……」

「跨がれる?」

壁に背中を預けて、メガネ君を俺の腿に乗せた。
開脚して、いやらしい半勃ちのものがまる見えて、ローション塗れのお尻が接した。
指先で、割れ目の奥を撫でながら腰を手繰り込む。

「重くないですか……」

足に負担をかけまいと、彼は気を遣って下肢を浮かせ、密着する上半身は汗ばんでいた。

「そのまま体預けていいよ」

「ええっ……?」

どうすればいいのかわからない覚束なさは俺の心を容易に掴んだ。

不快感をなるべく与えないように、唇と唇を軽く重ねるキスから始める。

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