《MUMEI》

警視は俺に、頼み込みに来たんだ

しばらく大人しくしてて欲しいと

あの街で、戦争が起きてると、警視が言ったんだ

高橋一族内のならず者達を、追い詰めてる人達が居るんだ
まだ、少年だが、凄い奴だな、彼は
ことごとく打ち負かし、資産も増やしてる
駅前は、取られたんじゃないかね

そう、仕方ないわね
今は動けないもの、それに、奴等の手に落ちるぐらいなら、第三者の方がマシかもしれないわ

恵太、君が居た、あの施設の出だそうだよ

え?!

資産も無く、普通の少年だが、今や凄い資産になってるな

………親無しの、普通の少年が、ならず者とはいえ、高橋一族の奴等を、打ち負かしてる?
信じがたい、話だった
資産は、金は、物凄い力を発揮するんだ
どうやって、打ち負かしたと言うんだ?

司法を、上手く使ってるな
自身も傷だらけだよ、生き死にを掻い潜ってる
修羅なのに、熱い奴だな

優子の知り合いとか、聞いてるわ
一度、会ってみないとね

優子の知り合い?
大学生か

違うわよ、貴方と同じ歳よ
でも、貴方と違って、彼には守るものがしっかりと有るようね

恵太、約束してくれ
暫く大人しくしてくれると
交換条件だ、あの地の政治と警察を正した後に、ご両親の事を君に教える

警視、恵太を犯罪者にするつもり?!

どうかな?、恵太はならない、そう感じるが

あのねぇ、メチャクチャ短気なのよ!
しかも、めっぽう暴力に長けてるの!

その様だな、暴走族とはいえ、多勢に無勢、武器を所有されてるにも関わらず、無力化したんだもんな

笑ったないでよ!
半身不随の者も居るのよ!
世間が騒ぐわ……

真知子さん、恵太に世間体は通用しないよ
司法さえ、恵太はあてにしてない

だから、監禁してるのよ!

私は違う
恵太の短気は理解してる
真実を見極め、考える時間として監禁してるんだ

警視は、そう、言ってたんだ

…………

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