《MUMEI》

眉間の皺、瞳の動き、唇の上下、七生のわずかな表情で見極める。

指を左右に移し、正解を探り当てた。


「七生の負け〜」
後ろの見物人達が囃し立てる。


「もう少しで時間だ」
乙矢の一言からお開きになった。しおりと筆記用具を持ってロビーに集合する。







沖縄の歴史をホールで聞いて、一日目のスケジュールがやっと終わった。乗り物で移動し続けて疲れた。

部屋には五枚敷布団がところ狭しと並べてある。
枕薄い〜……


歯も磨いて布団に入ると五月蝿い七生そっちのけで眠っていた。

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