《MUMEI》
君への思い〜将〜
俺は今1−1クラスにいる。入学式を終え、指名されたクラスに親友の佐藤優真と駄弁っているところだ。

今、クラスはザワザワとにぎわっている。そんな時、

ガラガラッっと教室のドアが開き、2人の女子が入ってきた瞬間、ざわついていた教室がシーンと静かになった。

クラスにいた女子も男子も入ってきた2人に目を奪われた。

入ってきたのは俺の幼馴染の日向優姫と、その親友の相坂麻衣。

2人ともクラスがシーンとしているから顔を見合わせていた。

「なあ将、なんか気まずくない?」

「だな・・・。」

優真が静まり返った教室を見て話しかけてきた。

「やっぱ優姫ちゃんと麻衣ちゃんって可愛いよな♪」

「おい、麻衣ちゃんが好きじゃなかったのか?」

優真は、中学校の頃から麻衣ちゃんに惚れていたはずだ・・・。

「んっ?そうだよ?麻衣ちゃんが好きなんだよ?」

「だよなぁ?」

「・・・フッ別にお前が昔から大好きな優姫ちゃんはとらねーよ」

「なっ!!」

こいつ!!何を言い出すんだ!

「おい!優真!」

「クスクス、あー早く優姫ちゃんに教えてあげないとなー」

「少し黙ってろー!!」

はぁ〜、俺が昔から優姫を好きだってことは優真しか知らない。

「おい、優真」

「んっ?何」

「お前人のこと言えんのかよ」

優真だって麻衣ちゃんに告ってないじゃん。

「・・・言えないかな?」

「・・・」

じゃ言うなよ!!

そんな会話をしていて、俺はあることに気が付いた。

「なぁー優姫たちさあ」

「うん?優姫ちゃんたちがどうかした?」

「なんか周りの男どもにちらちら見られてないか?」

んーなんか見られてるような気が・・・って、あ!!

「おい優真、緊急事態だ」

「えっ!何が起きた!!」

「あいつら、中学時代でも結構モテてたよなぁ?」

「ああ・・・あああああ」

分かったか。

「やべえじゃん将!!敵が増えたぞ!」

「そうゆうことだ。」

そう、優姫と麻衣ちゃんは昔からかなりモテていた。でも、中学時代は告って来るやつがあんまり
 
いなかったから安心していたが、ここは高校なので・・・。

「このクラスの大半の男子が優姫たちを狙っているわけだ」

「どうする将!!」

んんー・・・とりあえず・・・。

「昼休みに話し合うか」

「オーケー」

俺たちは昼休みに話し合うことにして自分の席に戻っていった。

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