《MUMEI》
一族対俺
街に残ってる一族達と、話し合いが持たれた

真知子が中心となって、その場をもうけられたんだけど

黙って、勝手な意見を聞いてた

俺が大人しくしてるから、付け上がってるのかな?

なんとか言ってみろ!

罵声に近い声が聞こえたんだ

お前らの不満は、聞こえた、で、何を求めてるんだ?

自分のしたことを棚にあげ、なんだ!、その物の言い方は!

なら、問う、お前らはなぜ、見て見ぬふりをしてきた!
同罪だ、何もしなかったのなら、意見ものべるな!
従えないものは、去れ、この場で意思を表明しろ!

独裁者気取りか?!

気取りではない、独裁者だ!

会場が、静まりかえった

代々の墓から、父と母、妹をもらい受ける
一族は、お前らの好きにするがよい
俺を追放する場を作ったのであろうからな

立ち上がり、そう告げた俺に

遺骨は移せない決まりでな

神主が言ったんだ

では、社を潰す、以上だ

出来るものか?!

出来ないことを、口にはしない
俺を、誰だとおもってる?
自分達の都合ばかりならべやがって、
下民が、

下民だと?!、な、何様の…

まだ、何かあるのか?!

お待ちください、恵太様
見な、苦しんでおられます、お慈悲を

真知子の言葉に

一緒に苦しみを分かち合えない者とは、幸も分かち合えん
俺は、一族を守るつもりはない
守るのは、仲間だけだ
真知子、貴女も好きにするがよい

決別の言葉を残し、立ち去ったんだ

奴等は、俺の家族の遺骨を盾に、歯向かった

墓参りもさせないと

その辺の金持ちが、何かを言ったところで
古から続く神社の組織が見耳を貸すはずもなく
裁判と言う形になるんだろうな
政治的、圧力か
政治家に、借りは作りたくない

しかない、くそっ、クズどもが

勝てないかもな、遺骨は、俺の手の、届かないところ、で、

せめて、供養はしてほしいけど

くそっ、

諦めない、いつか、きっと、家族を身近に

父さん、ごめん
母さん、ゆるして
ミズキ、俺は、どうしてもやりとげたいんだ、
恨まないでね、遺骨がなくても、供養はするよ

腐った一族など、必要ないよね

…………

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