《MUMEI》

爆発は、何度か続いてた

土埃が、舞って、視界が悪い

真奈美の上に、覆い被さり、頭を抱き抱えてたんだ

咳き込む真奈美を抱き起こし、身体の向きを変えさせた

真っ直ぐ這ってけば、翔が居る
翔の安否を確認しろ

真奈美にそう、話し、優子が居た場所へ向かったんだ

近くに、木製の梯子があったはず

まだ、煙と埃で視界が悪い

あった、これだ!

手探りで捜し、梯子を掛けたんだ

あれ、腕が上がらない、
くそっ、撃たれてたのか?!

不思議と痛みはなかった

梯子を片腕で上がり

優子!、返事をしろ!、優子!

叫んだんだ

は、はい!

声が聞こえた

声の方に近付いた

優子が、女の子を抱きしめてた
そして、その優子を、抱きしめてる女が居た

その女は、頭から血を流してた

優子、梯子で降りろ、早く!

待って、アヤナを先に

翔を呼んで来い、俺一人じゃ降ろせない

は、はい

貴女も先に、そして梯子を支えてよ

は、はい

アヤナ!、優子!

翔の声がした、無事か

その時、また、爆発が!

女の子を胸に抱きしめた

爆発はちいさかったけど、最悪だ

火だ

燃えだしやがった

女の子が、泣きだしてた

アヤナちゃん、大丈夫だよ
必ずお母さんの所に連れてくからね

泣き止む筈もない

梯子は、無くなってた
爆発で倒れたのか?

火の手が早い、どうする?

翔!
俺の声の真下に来い!
アヤナを落とす、受け取れよ!
聞こえてるか?!

わかった!

アヤナちゃん、パパが待ってる
怖くないよ、怖くない
パパを信じて

お兄ちゃん、パパの合図があるまで、絶対に手を話さないからね
さぁ、行こう

無理矢理アヤナの腕を握り、ぶら下げたんだ

泣き叫ぶアヤナ

アヤナ!おいで!

翔の声

見えてるか?!

見えてる!

いくぞ!

わかった!

アヤナの手を、離した

南無三

受け取った、受け取ったぜ!

翔の声がした

そうか、よかった

恵太!、飛び降りろ、火が来てる!
梯子は壊れてダメだ

先に行け!
裏から飛び降りる!

わかった、外で待ってる、必ず来いよ!
話がある!

翔の声が、してた

でも、それは、叶わないな

梁が落ちてきたんだ
俺の足に直撃しやがった

くっ、何か、刺さってやがる

抜けねぇ!

くっそぅ、ここまでか?
一義の背後を、掴んでねーのに!

ちっ、火が来たか

………真知子、無事なのかな?

くそっ、

ふうっ、

力、尽きたかな、目が、霞んできやがったよ

バカにしやがって、

偽物のミズキだと!

でも、似てたなぁ

生きてたら、あんな感じだつたのかな

待ってて、ミズキ、直ぐに会えるよ

母さん、また、皆一緒だよね?

父さん、途中で、力尽きた俺を、許してよね

…………

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