《MUMEI》

買い物した物を、宅配してもらった
宅配センターがあるんだ
このショッピングモールには
気軽に家具や電化製品だけじゃなく、服だって、靴だって
手ぶらで来て、手ぶらで帰れるようになってるんだ

だから、観光バスも、このショッピングモールに立ち寄ったりしてる

停めてある車まで歩いてるとき、
ヤンチャそうな奴等に、口笛を吹かれた

エロい女連れてんなぁ、

おい、あれ、真奈美じゃねぇ?

ふっほぅ、現物見ちまったよ、どれ、お顔拝見すっかなぁ

完全に、因縁つけてやがった

何おごってもらおうかなぁ

そいつらを、完全無視して真奈美が優子と話してた

何でもゴチするわよ、恵太がね

笑って優子が言ってたんだ

真奈美の顔を覗き込んだヤンチャ野郎にムカついた

その時、優子が、俺の腕を抱きしめたんだ

へへっ、真奈美だろ、

ヤンチャな野郎が話し掛けてた

真奈美は完全無視してた
翔も、動く気配がない

よう、すかしてんなよ

真奈美の肩を掴んだんだ!

私に話し掛けてるの?
その、顔で?

真奈美の言葉に、ヤンチャ野郎が面喰らってた

真奈美の写メのファーンじゃね?

翔の言葉に

そう、写真でオナってるのは勝手だけど、
気安く話しかけないでもらえる

真奈美の言葉に、唖然としてる、ヤンチャ野郎

鏡見なよ、私らに声掛けても、恥かくだけよ

優子が、言ったんだ

喧嘩になると、思った

でも、ヤンチャ野郎は、立ち尽くしてるだけで、仲間も何もせず、離れて見てるだけだったんだ

おなかすいたよね、パスタ食べたいなぁ

はいはい、じゃぁ、あの店行く?

うん、決まりね、ゴチになるね、優子

だからぁ、恵太が払うってばぁ

真奈美と優子が、笑ってた

翔も、気に止めてないのか、自然体だったんだ

これで来たの?!

停められる、ブルーメタリックの車を見て、真奈美が小さく叫んでた

恵太に、似合うよね?

優子の言葉に

恵太、私、隣に乗せてよね

真奈美がドアを開けようとしたんだ

真奈美、ちょっと

あによ、いいじゃない
何を心配してるのよ?

べつに心配はしてないわよ
ドア、上に開けるのよ

え?!

恵太、真奈美をエスコートしてあげてね
翔くん、私達も行きましょう

んじゃ、レストランで落ち合おうね

優子、恵太と腕を組んで、歩いて行ってた
離れた場所に、車が停まってるから

どうぞ

右側のドアを開けて、真奈美をエスコートしたんだ

すんごぉぃ、カッコいいね、ホントにドアが上に開いてる

シート低いから、気を付けて

うん、ありがと!

真奈美のコートと鞄を預かり、真奈美がシートに腰かけた

きゃっ、低ぅい、

細く、しなやかな脚の間の、真っ白の下着が見えた

コートと鞄を真奈美に渡し、ドアを閉めたんだ

…………

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