《MUMEI》 優しさの痛さ酒を付き合わせたから、翔達を送らせたんだ そして、翌日、翔の車を届に行った 鍵を置いて行ったんだ、翔 届けてくれよって そんで、今、アヤナちゃんが、俺の背中に跨がってる 俺、お馬さんしてるんだ きゃはは、きゃははは アヤナちゃんの、楽ししうな声 ちょっとぅ、真奈美、いいの? 高橋家の総代なんでしょ? 良いのよ、変な心配しないで、お母さん それより早くぅ、みんなお腹すいてるって 手伝います あら、良いのよ優子ちゃん、座ってて そんな会話が聞こえてたとき アヤナちゃんが、急に泣き出したんだ あわてふためく俺の所に、帰ってきたばかりの春奈ちゃんが来て、アヤナちゃんを抱き抱え、あやしだしたんだ どうしたのかなぁ?アヤナぁ、あら、漏らしちゃったの? きゃぁ、もう、アヤナ! 楽しいからって、また、おトイレ我慢したのね! 慌てて来た真奈美が、春奈ちゃんからアヤナを受けとり、しかってた お兄ちゃんに謝りなさい! オシッコ掛けちゃったのよ! そう言えば、背中が冷たいかも 春奈、翔の服持ってきて ごめんね、恵太、着替えて ぁは、アヤナちゃん、着替えてくるから、また後で遊ぼうね 真奈美の胸から俺を見て、アヤナちゃんが、頷いてた、泣きながら 可愛い、無邪気な子供って、いいなぁ ………… 教育かぁ、 アヤナ、チャンと謝るまで遊ばせないわよ! おトイレ出来ないなら、 また、カッコ悪いオムツするわよ! 娘の顔を、しっかり向けさせ 真奈美が叱ってた 逃げ場を探しても、ダメよ、ジジも、ババも、パパも アヤナが謝るまで、優しくしてくれないからね! 泣きながら、俺の前に来て、ごめんなさいって うー、かわいい うん、しっかり謝れたね、偉いね アヤナちゃんを抱っこしたんだ 子供好きなの? 優子に聞かれた ん、あんまり、でも、アヤナちゃんは可愛い あ、そう 産んであげようか? 優子の言葉 積極的ねぇ、優子 ティナを意識してんのねぇ 真奈美がからかうと うん、そうよ 真顔で優子が言うから、重たい空気になっちゃったんだ ご飯よ、恵太さん、口に合わないかもしれないけど、食べてってね あ、はい、すみません アヤナちゃんが、俺から離れなかった また、だだっ子してるのね パパに嫌われちゃうわよ ふん、いいもん なんだぁ、アヤナはパパが嫌いなんだ? ふえ、ふぇ、ふぇぇん また、アヤナ、泣いちゃったんだ 結局、ママの真奈美の胸で、泣き疲れて寝ちゃってた 寝かせてくるね、飲んでて リビングの隣に、畳の部屋があった そこに、アヤナちゃんを寝かせてる、真奈美 目で追ってるんだね、真奈美を 優子が、言ったんだ え?、あ、うん、ママしてるんだなぁって あ、そう! ご機嫌斜めだよ、優子 あ、すみません マサヒロおじさんが、ビールを注いでくれたんだ アナタ、緊張してるの? ん、だってよう、高橋家の総代だろ? 本物の金持ちだぜ 昨日、真奈美がエントランスまで出迎えろって、 あれ、ロールスだぜ、運転手付の 乗りごごち良かったよ、冷蔵庫もテレビも付いてたよ 偉くなった気がするよね? 翔の言葉に あら、良いわねぇ、私も乗ってみたいわぁ お母さん!、緊張しなさすぎよ 恵太を拉致したのはお母さんなんだからね あら、そんなことも、あったかしらぁ? またぁ、とぼけて! しっかり謝っといてよね 私も、謝らなきゃ うん、俺も 私もだよね、恵太を悪く言ってたから、 だから、あんなことに 優子まで、そんなことを言い出したんだ ………… 前へ |次へ |
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