《MUMEI》

施設にお邪魔すると、夏休みで子供たちが居た
知らない子供たちもたくさん居たけど
顔見知りの子も

優子にアイスを買いに行かせた

群がらない、並んでる

変わったでしょ?
これが普通よね

そうだね、奪い合わないね

善意ある人が、ここを買い受けてくれたの
無くなるとこだったんだ

そっかぁ、よかった

うん、行き場のない、子供たちがたくさん居るんだよね、悲しいけど、現実

………結局、夕方まで遊んじゃって
マリコに案内され
カズヤの自宅まで、歩いたんだ

恵太、人気あるのね、女子に

くすっ、優子さん、恵太は私達のヒーローなんだ
諦めない、妬まない、必ず現状は変わってく、
そう、教えてくれた人なの

私、睨まれたわ

サエね、あの子、恵太のお嫁さんになりたいって
短冊に、毎年書いてた子だもの

モテモテね

くすっ、優子さん、嫉妬深いのね
三年以上前よ、恵太が居たの、でも、褪せないの、不思議よね

カズヤの新しいアパートは
相変わらず、ボロいアパートだった

汚い部屋だけど上がって、夕食食べてってよ、
大したもの、出せないけどね

マリコ、そう言って、ビールまで出したんだ

カズヤまだ仕事だろ?、飲めないよ

もう、帰ってくるわ、

ダメ、主が留守中に、飲めないよ

相変わらずカタイのねぇ

マリコが笑いながら言ったんだ

…………

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