《MUMEI》 スンゲー美人、モデルさんか、なんかか? まさかぁ、普通の子だよ 居るんだなぁ、美人って どうせ、わたしは、ブサイクですよ! ぐあっ、マリコ、痛い、こら、止めろ なんだぁ、尻に敷かれての?カズヤ んなことねーぞ カズヤ、ビール出して 恵太待ってたんだよ、アンタの帰りを わりぃ、残業でよ 優子さん、ビールでいいのかい? あ、はい、いただきます カレーライスをいただいたんだ ビールを飲みながら カズヤ、免許は取ったけど、仕事は辞めてないって 俺は辞めてもいーんだけどさ、社長が困るから居てやるんだ なめきってるわよね、親無しってだけで、安く濃き使って 辞めると言ったら、待遇良くするから辞めないでくれなんて まぁな、でも、認めさせたんだ 他所に移るより、給料もいいし、ま、よしとしないとよ あ、すんません 優子にビールを注がれ、照れてるカズヤ どこで口説いたの? マリコに聞かれた 口説かれたんだよ、俺が 嘘だぁ、いくら恵太でも あり得るよ、マリコ、 恵太はきっと、凄いことを成し遂げたんだ みなよ、ロレックスだぜ 本物?! 偽物でも、恵太がしてりゃぁ、本物に見えるよ 成り上がったのね? ん、まぁね、おかわり あ、はい、大盛ペロリね マリコがこんなに料理上手だとは、知らなかったなぁ お世辞?、しょうがないなぁ 取って置きのお酒、出してあげる 梅酒だ、マリコが浸けたの?! うん、飲んでみて 美味しい! 優子が、叫んだんだ 昔ね、嫌々叔母ぁちゃんにやらされたんだ 何年たっても、覚えてるものなのね お酒を飲みながら、マリコの昔話を聞いたんだ 父と母は、マリコを捨て、それぞれの新しいパートナーと、暮らした お祖母さんに引き取られ、暮らしてたんだけど その、お祖母さんが亡くなり あの、施設へ 誰も、マリコを引き取らなかった 金だけ、出してくれた 荒んでたよなぁ、マリコ アンタも変わらなかったよ まぁね、でも、俺はあの施設、好きだぜ アイツもスゲーって思ったけど、なにより恵太がな そうね、クズになってるはずなのに こうして、マトモに生きてるもんね、私達 翔だろ?、ダチなんだアイツ ぇえ?!、マ、マジで?! うん、話すと長いから、でも、マブダチなんだ そっかぁ、狭いな、世間って 話が盛り上がり、ワイワイと話してたんだ 優子は黙って聞いてた でも、不愉快そうじゃなかったから、ほっといたんだ そしたら、マリコが、優子に気を使って、話し掛けてた そして、お酒も進んでたんだ …………… 前へ |次へ |
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