《MUMEI》 選択と隠れた身分暫く、言葉を理解出来なかった。 −処刑か、結婚か− −死ぬか、生きるか− 「お前の昔いた城とはもう友好関係はない。王になっても、昔のお前の大好きな姫様には会えないぞ」 −!!? 生きても………もう、会えない。 ひたすらに、考える。 どうしたら……… 生地獄じゃないか………! 「ねぇルティ〜」 首に巻かれるチーランの手。 耳許で囁く。 「私…ルティの子供、欲しいんだ♪」 「ナイトである俺に何故そう言うんです!?普通じゃない………」 「………お前、何も分かっていないのか」 「………え………?」 王は、家臣にある箱を持ってくるよう言った。 「これを見ろ」 家系図−みたいなものだ。 「………………は………?」 消えかかった字なのに、しっかりと− "それ"は、見えた……… 前へ |次へ |
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